星も光ぬ
処刑前のカヴァラドッシが最愛のトスカとの思い出に心が乱れ感極まり泣きながら歌い上げるヴェリズモアリア。
星はきらめき・・・
大地は良い匂いを立ち昇らせていた・・・
菜園の戸がきしみ 足が砂地を軽く触れるように進んできた・・・
かぐわしい香りをさせた彼女が入ってきて 私の腕の中に倒れかかる・・・
おお なんと甘美なキス 悩ましい愛撫
そのあいだに私は震えながら
美しい姿を衣服から解き放とうとしていた!
だが消えてしまったのだ 永遠に 私の愛の夢は・・・
時は逃げ去ってしまったのだ・・・
そして私は今 絶望のうちに死んでいく!
これほど命をいとおしんだことはない!
いとおしんだことは!
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